外科専門研修の概要説明

研修の概要とゴール

アメリカのレジデントシステムを取り入れて1971年に始まった三井記念病院の外科研修プログラムですが、外科初等教育に重点を置き、幅広い知識を兼ね備えた外科医の育成を目的としています。当初は消化器・一般外科、心臓血管外科、呼吸器外科、乳腺内分泌外科、二次救急と多科にわたる幅広いローテーションを4年一貫教育で行っていましたが、2004年に創設された医師臨床研修制度に対応するべく、初期臨床研修期間(ジュニアレジデント)2年+後期専門研修期間(シニアレジデント)3年の計5年のプログラムへと改良を行い、小児外科、三次救急を新たにローテーションに加えました。2018年4月から開始された新外科専門医制度で求められる要件を十分に満たし、卒業年次には外科専門医を取得できる最短のプログラムです。

研修期間には基幹病院である三井記念病院で消化器・一般外科、心臓血管外科、呼吸器外科、乳腺内分泌外科をローテートします。その他、連携施設で小児外科、救命救急、地域医療などの経験を積みます。十分な基本技能を習得したと認められる専攻医にはサブスペシャルティ領域専門医取得に向けた技能教育を開始します。

ローテートの一例

後期専門研修1年次
基幹施設
心臓血管 乳腺内分泌 消化器一般
後期専門研修2年次
基幹施設 連携施設 基幹施設
消化器一般 呼吸器 小児外科・救急救命 消化器一般
後期専門研修3年次
連携施設 基幹施設
消化器一般 消化器一般 選択

主な診療実績

連携施設からの配分を含めた総手術数は3年間で約6,500例、指導医数は18名であり、各年度の募集人数は例年4〜5名です。

2016年手術内訳

  手術件数
消化管および腹部内臓 905例
乳腺 267例
呼吸器 210例
心臓・大血管 311例
末梢血管 137例
頭頸部・体表・内分泌外科 191例
小児外科 54例
外科専攻医経験対象外 110例
合計 2,185例
(うち内視鏡手術) (519例)

主なカンファランス・勉強会

  • 外科カンファランス(手術検討会) 3回/週
  • 外科抄読会 1回/週
  • キャンサーボード(消化器疾患合同カンファランス) 1回/2か月
  • 乳腺キャンサーボード 1回/月
  • 呼吸器キャンサーボード 1回/月
  • 循環器合同カンファランス 1回/週
  • CPC(臨床病理検討会) 1回/2か月
  • その他、蘇生講習や人工呼吸器のレクチャーなどの各種勉強会が適宜開催されます

主な行事

  • 外科歓迎会
  • 外科医局旅行またはバーベキューなど
  • 海外学会研修(最終学年次に2週間程度)
  • 内科外科対抗野球(東京ドーム)
  • 外科大忘年会
  • 外科送別会

進路

後期研修終了後に希望があれば2〜3年間の専門レジデント(フェロー)研修を受けることができます。この期間は病気の診断、治療方針の決定、下級生の教育指導などの責任を任されるとともに、手術経験を十分に確保してサブスペシャルティ領域専門医取得をめざします。

小林 隆消化器外科 部長 プログラム責任者

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