病院の取り組み

三井記念病院の初期研修に迫る! 2019年度

―初期研修2年目。症例発表会での優秀者に聞く―

三井記念病院では、初期研修2年目の医師に症例発表を行うことを義務づけて賞を授与しています。ここでは、2019年12月に行われた症例発表会で奨励賞を獲得した2名の方に、受賞した症例発表の内容や同院での初期研修に関する話を聞きました。医学生の皆さん、ぜひ、初期研修先を選択する際の参考に。必読です!

(取材対象者)
大島 旭 先生/奨励賞
芦浦 大輝 先生/奨励賞

Q.症例発表会での演題とその内容を簡単に教えてください。

――病診連携がしっかりと確立され、さまざまな症例が集まる三井記念だからこその症例発表だったことがわかります。

大島
発表のタイトルは、「ベーチェット病が疑われた45歳女性の一例」です。

多発する口腔内小アフタ性潰瘍と皮膚症状から、ベーチェット病ではないかとの疑いで、45歳女性の患者さんが近隣の診療所からの紹介で受診されました。消化管症状ついては臨床的には確かにベーチェット病が疑われたものの、内視鏡検査及び生検結果を総合して最終的にはクローン病の診断にいたった症例を発表しました。腸管症状の類似性のみならず、皮膚粘膜症状をはじめとする腸管外症状においても共通の部位を冒すことがあるためにクローン病と腸管ベーチェット病の区別は時に困難なものになります。本症例報告では、あらためて両病態を区別するうえでの注意点などをまとめました。

芦浦
「左下腹部痛を契機に診断されたメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患」というタイトルで発表しました。

関節リウマチ(RA)で10年前からメトトレキセート(MTX)加療中であった79歳の女性が、左下腹部痛を訴えたのをきっかけに診療所からの紹介で当科を臨時受診されました。さまざまな鑑別を挙げ検査した結果、MTX関連リンパ増殖性疾患(MTX-LPD)を発症していることがわかり、腹膜播種をはじめ、全身に病変が拡がっていました。いずれの病変もMTX中止後週単位で速やかに軽快傾向を示しましたが、MTX-LPDで腹膜播種をきたす症例は珍しく、発表しました。

Q.症例発表会で受賞できたのはどうしてだと思いますか?

――先輩医師からの指導が、受賞をあと押ししたようです。

大島
珍しい症例であった点が評価されたのに加えて、「プレゼンテーションの仕方が良かった」との言葉を審査員の先生からいただきました。日ごろからコンサルテーションを通じて指導医の先生をはじめ、先輩医師から、人にものを伝える効果的な方法を指導いただいた成果だと思います。

芦浦
症例について徹底して調べたこともそうですが、スライド作りや発表の仕方を指導していただき、学会やカンファレンスで何度も練習させていただいた成果だと思います。

Q.初期研修を三井記念に決めた理由は?

――初期研修先を選ぶポイントは、病院の総合力!

大島
父が循環器内科の医師で、幼少時から循環器内科医になるのが夢でした。大学は熊本大学でしたが、実家が東京なので、初期研修は都内でと思ってリサーチしたところ、将来、循環器内科医になるなら三井記念しかない!との結論にいたり当院に決めました。

芦浦
僕も循環器内科志望で、同科の評判が高い三井記念に見学に来ました。カテーテル治療の見学やカンファレンスに参加させていただいたのですが、そのレベルの高さに圧倒されました。将来の理想像となる先生方が多く、この病院で研修して自分を鍛えたいと思い、当院に決めました。また、各診療科の充実度も素晴らしく、総合的に学べると思ったのも決め手になりました。

Q.初期研修を振り返っての感想をお聞かせください。

――指示待ちではなく、「参加する研修」ができます。

芦浦
初期研修医でありながら、かなり任される部分が多く、当初は「ここまでやらせてもらえるのか!」と驚きました。その分、大いにやり甲斐を感じられましたね。もちろん、任せてくれるといっても、万全なバックアップ体制のもとでのことですから安心です。

大島
初期研修が1年修了した時点で、指導医の先生からいただいた言葉が、胸から離れません。「知識は時間と努力が解決してくれますが、それよりも診療に対する姿勢や、プロブレムに対する考え方を忘れずにがんばってください。初期研修は2年間で、あと1年しかありません」。今後も、診療に対して真摯な姿勢で臨むよう心がけていきたいです。

Q.後期研修の予定を教えてください。

――初志貫徹で、お2人とも後期研修も三井記念を選択しました。

大島
後期研修は、三井記念の循環器内科に残る予定です。もともと、初期研修のときから後期研修も視野に入れての当院の選択でしたので、心変わりすることなく進みます。

芦浦
僕も大島先生と同様です。三井記念の循環器内科で学びたい、成長したいという気持ちは変わりませんでしたので、後期研修も当院を選択しました。循環器内科医として働くことには大きな責任も感じますが、とても楽しみです。

Q.研修先を決めようとしている医学生へのメッセージをお願いします。

――医師になった最初の2年間で大きな差がつきます。だからこそ三井記念なのです。

芦浦
2年間の初期研修をどこで受けるかで、その先が大きく左右されます。三井記念では診療や手技など任せられる部分が多い分、責任も伴い、大変な2年間になると思います。忙しくても色々なことにチャレンジしたい人には当院はおすすめです。

大島
研修病院には自主性が重んじられる病院とそうでない病院があります。僕は、どちらかというと引っ込み思案で、もし、大学病院で研修を受けていたなら、「いや、僕はいいです」と言ってしまう場面が多かったに違いありません。そうなっては進歩はないわけですから、当院のように強い自主性や積極性が必要な病院を初期研修先に選んで、結果的に正解でした。自分がどのように成長したいかをイメージして研修先を選ぶことも大切だと思います。循環器内科志望に限らず、素晴らしい初期研修生活を保証します。ぜひ一緒に働きましょう!待っています!

大島 旭 (初期研修2年目)

大島 旭初期研修2年目

芦浦 大輝 (初期研修2年目)

芦浦 大輝初期研修2年目

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