糖尿病代謝内科プログラム

糖尿病代謝内科は日本糖尿病学会の認定教育施設として、糖尿病専門医取得を目指すレジデントを受け入れます。

2年間の初期臨床研修に加えて1年以上の内科研修を終えた卒後4年目以降の医師は、糖尿病専門医取得のために必要な満3年以上の糖尿病臨床研修を開始することができます。糖尿病代謝内科の診療・研修内容を以下に示します。

主な診療・研修内容

  • 糖尿病の病型診断
  • 糖尿病の治療
      食事療法指導、運動処方、薬物療法、インスリン療法
      1型糖尿病のCSII療法
      CGM解析
      患者教育チーム(コメディカル)の運営
  • 急性代謝失調症(糖尿病性昏睡、劇症1型糖尿病)の診断・治療
  • 糖尿病合併症の診断・治療・予防
      網膜症・神経症・腎症
      他科および他専門医との連携方法
  • 動脈硬化性疾患合併時の糖尿病管理
      虚血性心疾患・脳梗塞・閉塞性動脈硬化症
      糖尿病合併時に特徴的な病態の診断・治療・予防
      高血圧・高脂血症の管理、禁煙指導
  • 他疾患合併時の糖尿病管理
      悪性腫瘍、感染症、ステロイドを必要とする疾患、腎不全、肝硬変、内分泌疾患、その他
  • 糖尿病の周術期管理・コンサルテーションへの対応
  • 糖尿病の治療困難症例の診断・治療
      インスリン抗体、未診断の他疾患を有する症例の診断・治療
      外部の病院・クリニックからのコンサルテーションへの対応
  • 糖尿病専門外来の診療方法
  • 糖尿病以外の代謝疾患・内分泌疾患の診療
      高脂血症、甲状腺疾患、原発性アルドステロン症など common disease を中心に

当院の特徴

病床数482床の総合病院で、糖尿病代謝内科はスタッフ3名。そのうち1名は循環器専門医でもあります。
当院は日本で初めて心臓カテーテル検査を実施した病院で、伝統的に循環器疾患に強い病院です。当科所属の岸医師は冠動脈CTなど心臓血管画像検査の専門家で、循環器と糖尿病に興味をもって診療・研究活動をしています。

消化器内科の肝臓専門医は肝細胞がんのラジオ波治療で症例数が全国で5位にランクインする医師ですが、糖尿病代謝内科とはNASH/NAFLDで共同研究をしています。

他にも腎臓内科を始め他科との垣根が低く、内科各科は風通しが良いのが特徴です。
糖尿病専門医は血糖値だけでなく患者の全身を診る必要があり、病態に合わせた治療を選択できる内科専門医としての力が必要です。当院は、内科全般の診療能力を土台とした良き糖尿病専門医となるのにふさわしい環境です。ただし科の規模は小さいので、採用人数は1人程度です。

主な診療実績

専門外来:管理している患者総数は約1900人、うち1型糖尿病は50人。
入院診療:教育入院+他疾患に合併した糖尿病の管理

主な行事・活動

  1. 糖尿病カンファレンス・抄読会(週1日)
  2. 糖尿病教室(週3回)
  3. 糖尿病療養委員会(月1回;看護師の教育・糖尿病療法指導力の養成が主目的)
  4. 糖尿病患者会(年2回運動療法の会を開催)

学会活動・臨床研究

  • 日本糖尿病学会
  • 日本糖尿病学会関東甲信越地方会
  • 日本内科学会関東地方会
  • アメリカ糖尿病学会
  • 欧州糖尿病学会
  • 国際糖尿病連盟
  • 日本病態栄養学会
  • 日本内分泌学会
  • J-DOIT3参加施設

レジデントの目標

  • 1年間の研修期間の場合
      日本糖尿病学会関東甲信越地方会で1題発表
  • 2年以上研修する場合
      日本糖尿病学会での発表、可能ならば英文論文執筆

卒業後の進路

基礎研究に興味を持つ希望者には、東京大学糖尿病代謝内科の研究室を紹介します。臨床を継続したい場合は、希望に基づき相談に乗ります。糖尿病専門医取得のため当院に卒後6年目以降も残る、スペシャルレジデントとして採用することもあります。

五十川 陽洋 (糖尿病代謝内科 研修指導責任者)

五十川 陽洋糖尿病代謝内科 研修指導責任者

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